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放射線治療専門医試験2019-4

IMRTで正しいのはどれか。2つ選べ。

a ビームフルエンスを最適化する。

b フォワードプランニングを利用する。

c 高線量率ビームではMLC駆動が遅くなる。

d step and shoot法ではMLCが動きながら照射する。

e 通常照射よりMLC透過線量が吸収線量に与える影響は大きい。

 

a.○:フルエンス位面積あたりの放射線の量(参照:放射線の量と単位 - 医学物理学会)。IMRTは強度変調したビームを最適化している。ビーム強度の変調を行い最適化することによって照射野の中にでも位置によってあたる放射線量を変えているので、それをフルエンスの最適化というのであれば○かと。

b.×:インバースプラン(逆方向治療計画)
通常は①MLC、ビーム強度など⇒②計算⇒③線量分布ができる
IMRTは①線量分布(が頭の中にありそれに合わせ線量制限いれる)⇒②計算⇒③MLCやビーム強度調整、で最終的な線量分布ができる

c.×:高線量率だと必要線量に達する時間が短いので、細かい線量の分布の調整のためにはMLCが早く動く必要がある。線量率が高く、より細かい分布の調整が必要なplanだと、MLC速度が限界を超えてしまう。

d.×:照射⇒一旦止めてMLC変形⇒照射を繰り返して照射野内の線量強度を変える方法。
参照:http://.https://www.innervision.co.jp/ressources/pdf/innervision2016/iv201611_025.pdf

e.○:IMRTはビームを出しっぱなしにして、MLCの隙間から出た放射線で少しずつ絵(線量分布)を書いていくような照射なので通常より長い。そのため、あるOARの部分が0にしようとリーフずっと閉じていたとしても、照射野内にあるなら漏れた線量がわずかに当たるが、通常照射より長い分その影響は大きくなる。